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赤い翼兵士A
「行っちゃったか…セシルさんとカインさん、バロン切っての猛者が揃って城を留守にするなんてな」
赤い翼平成B
「あ、あそこで見送ってるの、ローザさんじゃないか? やっぱり辛そうな顔してるな…」
赤い翼兵士C
「ローザさんにしてみれば幼馴染を送り出すんだから、内心穏やかじゃないだろう」
赤い翼兵士B
「…あのさ、俺、今、隊長の世話回りをしているメイドと付き合ってるんだけどさ、彼女が昨日見ちゃったんだらしいんだ」
赤い翼兵士A
「勿体ぶるなよ、何見たんだ? おまえの彼女自慢なら後にしてくれよ」
赤い翼兵士B
「夜中、皆が寝静まった後に、ローザさんがセシルさんの部屋に行ったんだって。俺の彼女がセシルさんの明日の支度をしてからあそこを出ようとしたら、すれ違ったらしい」
赤い翼兵士A
「それ、本当か? 見間違いじゃないのか? そりゃローザさんはうちの隊長の事好きみたいだけど…」
赤い翼兵士C
「夜中って、それってまさか夜這いじゃあ…」
赤い翼兵士B
「丁度死角になってて、彼女の事にローザさんは気づかなかったらしいが、思いつめた顔して階段登っていったんだそうだ。階段の上はセシルさんの部屋しかないじゃん」
赤い翼兵士C
「ローザさんが夜這いとは信じられないが、隊長とカインさんは陛下の怒りに触れて放逐されたも同然だからな。おまけに幻獣討伐なんて危険な任務に二人だけなんて、いくら隊長達が強くても生きて戻れるかは分からない。それを思えば考えられない話でもないか。で、ローザさんのその後は聞いたのか?」
赤い翼兵士B
「それが、微妙なんだよ。ローザさんの様子が尋常じゃなかったから彼女も気になってその場でしばらく待ってたけど、やっぱりほら、男と女の事だからって言うんで帰ろうとしたらしいんだ。そしたら急にバタンって大きくドアを開ける音がして、その後ローザさんはわき目も振らずに走って行っちゃったんだと。何か泣いてるようにも見えたらしい」
赤い翼兵士A
「しばらく上にいた…」
赤い翼兵士C
「ローザさんが泣いてた…」
赤い翼兵士B「だから俺、すごく気になってるんだ。出歯亀なのは分かってるけど、下衆な勘ぐりしかできなくってさ」
赤い翼兵士A
「セシルさん、女の扱い上手くなさそうだもんなぁ…」
赤い翼兵士C
「ローザさんが夜中に隊長の部屋で…考えたらもやもやしてきた!」
赤い翼兵士B
「ローザさんが拒絶されたのか、セシルさんが変な事して逃げられたのか…服が乱れてたとかは気づかなかったらしい。あの二人だと痴話喧嘩ってのも想像できないし…ここだけの話しな、もし最後まで行ってたとしたら、隊長は相当早いらしいぞ」
赤い翼兵士A
「……据え膳食わぬは何とやらとは言うし、隊長だってれっきとした成人男子だもんな。何があっても驚きはしないが、しかし女って早くて泣くものか? 俺、自信ないけど泣かれた事なんてないぞ」
赤い翼兵士B
「いやいや、多分何もなかっただろうけど、もしもって話しだよ」
赤い翼兵士C
「やばい、俺、すっげぇ気になってきた。ローザさんと隊長の間に何があったんだよ!」
赤い翼兵士A,B,C
「…セシル隊長、俺達悶々としてるのは耐えられません、早く、一刻も早く戻ってきて下さいっ!」